2024年5月 代表ご挨拶
平素は格別なご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
ここ最近は社会活動も正常化し、人々の活動も日常をほぼ取り戻した感がある一方で、急激な円安と、それに伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰が再び加速する懸念がある中、実質賃金が伸び悩むという側面も否めず、地政学的リスクも相まって、未だ予断を許さない状況が続いていると考えております。
当社2024年3月期の連結業績につきましては、生活必需品等の物価上昇に伴う実質賃金の伸び悩み、それに伴う支出の抑制、あるいは本格的な人流回復による内食、中食需要の減少などの影響により、当社を取巻く環境は依然厳しく、累計売上高は昨年対比8.9%減収の6,393百万円となり、営業利益は原材料価格や人件費の高騰もあり、昨年対比74.7%減益の51百万円にとどまりました。また経常利益は昨年対比73.7%減益の50百万円、当期純利益においては▲15百万円という結果となりました。
このような状況の中ではありますが、昨年末以降から開始した「稼ぐ力」の醸成は確実に進んでおり、製造部門ではラインの大幅な見直しの検討や、多能工化の推進とシフト制の拡大などを通じ、人財配置の適正化と変動費化を推進しております。また、営業部門では、各営業所の担当エリアを見直し、配送支援システム「ルージア」を使用することで、これまで正社員のセールスドライバーが中心であった営業体制をパート、アルバイトでも一定期間の研修で担当できる体制の構築を進めております。
一方、販売強化の施策としましては、昨年10月から新規事業として開始した、高齢者施設向け事業食ビジネスの契約施設件数、売上高とも増加しております。今後の事業食ビジネスを拡大させるため、今月中に担当部署の人員を増強します。また昨年12月よりスタートした有名外食チェーン店とのコラボレーション企画は依然好調で、引続きコラボ先を増やしていくと同時に、日本各地のご当地グルメも現在積極的にメニュー化を図っております。さらに、商品をよく知って頂くため、メニューブックにQRコードを掲載し、スマホなどを通じて動画で生産者や商品の特徴を見ることができる仕組みも既に導入しております。加えて自販機による冷凍食品の販売や、Webマーケティングの強化も引続き進めて参ります。
今後もより多くのお客様のご期待に応えるため、新たな商品と販売手法の積極投入と構造改革を推進して参りますので、一層のご指導ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
2024年5月13日
株式会社ショクブン
代表取締役社長 吉田 朋春