【薬膳料理家監修】ごぼう篇
食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素を多く含むごぼう。晩秋から冬にかけて旬を迎えますが、夏には「夏ごぼう」とも呼ばれる柔らかくて香りがよい新ごぼうが出回ります。実は、ごぼうを食用として日常的に食べているのは日本や韓国、台湾など一部の国だけ。欧米や中国では、主に解毒効果のある薬草として扱われているのです。
日本ではおせち料理の「たたきごぼう」や「煮しめ」、花びら餅にも入れるなど、ハレの日の縁起物として料理に使うことがあります。ごぼうは地中に根を深く張ることから、延命長寿や家庭が土地に根付いて安定するようにとの願いが込められているそうです。
ごぼうは食物繊維が多いことから、腸内環境を整えてくれるため大腸がん予防への効果が見込まれています。他にも、ミネラルの中では特にカリウムが豊富で利尿作用が高く、むくみ予防にも効果的です。最近ではポリフェノールを多く含む老化予防の食材としても注目されています。
ごぼうの効能
①体内の余分な熱を取り除き、口の渇きや熱のある腫物、吹き出物を改善する効果
②便通を改善して老廃物を排出する効果
③血中コレステロールを吸着し、動脈硬化の予防や糖尿病を改善する効果
ごぼうのアクは抜きすぎに注意
ごぼうの香りやうま味は皮に含まれているため、表面をこそぎ落とす程度にするのがおすすめ。アクの成分はポリフェノールの一種で抗酸化作用があるので、抜きすぎないようにしましょう。ごぼうの先端の細くなっている部分はシャキシャキとした食感を楽しめて、太い部分は香りが強いので料理によって使い分けてみてはいかがでしょうか。
鶏肉とごぼうの薬膳甘酢煮
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