【薬膳料理家監修】冬瓜篇
冬瓜とはウリ科のつる性一年草、雄雌同株の植物で、果実を食用にする夏野菜です。カリウムや、ビタミンCなどの栄養素が含まれていることから、夏バテ対策として広く食べられているそうです。
「冬瓜」と書くので冬の野菜のように思いますが、6~9月が旬の野菜です。
涼しいところで丸ごと保存すると冬までもつことからこの名前になったとか。
水分を多く含むことから100gあたり16kcalと低カロリーでダイエットにも適した食材といえます。
冬瓜の効能
薬膳としても注目度の高い野菜です。部位ごとに様々な効能があります。
実の効能
・体内にたまった余分な熱を冷ます効果
・カリウムによる、利尿、利水効果でむくみを解消する効果
・むくみによるカラダの重さ、だるさや頭痛を改善する効果
・カラダに潤いを与える作用があり、しつこい口の渇きを改善する効果
・ビタミンCによる、免疫アップ効果
・サポニンによる、動脈硬化予防と、肥満予防効果
皮の効能
「冬瓜皮(とうがんひ)」とよばれ、実よりも強い利尿作用があり、生薬として使われることもあります。
種の効能
「冬瓜子(とうがし)」と呼ばれ、喉や痰の薬、利尿薬として使われることもあります。
夏バテ対策に適した冬瓜
沖縄では夏バテ対策に食べているそうです。汗によって水分やミネラル、ビタミンが失われてしまいます。
冷たいものの摂りすぎで胃腸もつかれて食欲もなくなってきますよね。
そこで水分補給や夏バテ対策にうってつけの食材、それが冬瓜なのです。
冬瓜を使ったレシピ「冬瓜と手羽元のカレースープ煮」
和風の煮物に使うイメージが強い冬瓜ですが、今回はショクブンの献立にも採用したレシピ、「冬瓜と手羽元のカレースープ煮」と「かぼちゃのナッツサラダ」をご紹介させて頂きます。
【冬瓜と手羽元のカレースープ煮】(2人前)
≪下ごしらえ≫
㋐鶏肉…ひらく
㋑冬瓜…種を除いて皮をむき乱切り
玉葱(1/2個)、マッシュルーム(2個)を薄切り
生姜(1/2)、にんにく(1/2)をみじん切り
≪作り方≫
❶鶏肉に小麦粉をまぶし、余分な粉は落とす
❷鍋に油を熱し❶の表面をこんがり焼き、取り出す。
❸❷の鍋の汚れを拭き取って油を足し、㋓(冬瓜以外)を炒め、水、❷、緑豆、刻み昆布を加えて蓋をして約40分煮(絶えず豆が浸る程度水を加える)、緑豆が開いてきたら、コンソメ1/2、しょうゆ大1と1/2、カレー粉、冬瓜を加えて約15分煮、こしょうを加える。
【かぼちゃのナッツサラダ】(2人前)
≪下ごしらえ≫
㋒コクの実…約20分ぬるま湯で戻す→さっと熱湯を通す
㋓かぼちゃ…1cm位の角切り→ゆでる
玉葱(1/2個)を薄切りにし水さらし
くるみ、スライスアーモンドを空煎りする
グリーンリーフをちぎる
≪作り方≫
❹オリーブオイル、レモン果汁、塩、こしょうで㋓(グリーンリーフ以外)をあえる。
❺器にグリーンリーフを敷き、❶をのせる。
緑豆とは
体にこもった余分な熱を冷まして、発熱や口内炎、目の充血などに効果があるとされています。
コクの実とは
古代から非常に有益な薬用植物で「不老長寿の名薬」とされてきました。高血圧や動脈硬化、冷え性や肩こり、腰痛などに効果があるとされています。