【薬膳料理家監修】陳皮篇
陳皮とは乾燥させたみかんの皮のこと。主に生薬として認知され、身近なところでは七味唐辛子や五香粉、お屠蘇にも使われています。日本でもみかんはその昔、食用としてではなく薬用として用いられていたのだとか。中国では「陳」という文字に「古い」という意味がありますが、10年以上の年代ものは「古皮」と呼ばれ、古ければ古いものほど薬効が高くなるといわれています。
みかんの皮や白い筋に多く含まれるヘスペリジン(ポリフェノールの一種)は、血管を拡張させるため、血行がよくなり、冷えの改善に効果的。また、香り成分のリモネンは、気の巡りをよくして胃の働きを活発にする効果もあります。加えてリモネンには、リラックス作用や脂肪燃焼にも効果が期待できるため、お風呂に入れて入浴剤代わりにするのもおすすめです。
陳皮の効能
①胃腸と肺の気のめぐりを改善する効果
②消化吸収を高め、気の滞りによる消化不良や食欲不振、下痢を改善する効果
③肺に溜まった余分な湿気を取り除き、痰の多い咳や胸の苦しさを改善する効果
陳皮はどこで手に入る?
陳皮は中華食材売り場やインターネットで購入できますが、お家で簡単に作ることもできます。ノンワックスのみかんの皮をよく洗った後、天日干しで1週間ほど乾燥させたら出来上がり。シリカゲルを入れた瓶で保存ができ、ミキサーで細かく刻んでおけばお料理やお茶に入れるなど使いやすくなりますよ。こってりした煮物や炒め物に入れると、胃もたれしにくくなる効果もあるので、毎日の生活に少しずつ取り入れて元気に過ごしましょう。
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